Il faut cultiver notre jardin

フランス近世史・革命史・フリーメイソン史研究に関するブログです。新刊情報などをまとめています。

【新刊】『フランス・モード史への招待』

徳井淑子・朝倉三枝・内村理奈・角田奈歩・新實五穂・原口碧『フランス・モード史への招待』悠書館、2016年3月25日。


第Ⅰ部 かたちから意味へ―歴史としてのファッション 

 序章 (徳井 淑子)  
1 服飾史は女の学問なのか
2 服飾史はロマン主義の歴史ブームから起った
3 ロマン主義の習俗史からアナール派の社会史まで
4 衣服にかかわる語彙は、服飾文化を理解する視座を示す
5 服飾の歴史になにを読み取るのか

 第1章 流行を商う―ファッション界の「ナポレオン」とオート・クチュールの起源(角田 奈歩)   
1 19世紀後半、オート・クチュールと百貨店の誕生
2 新物商、そしてモード商
3 パリから全ヨーロッパの宮廷へ──顧客層
4 ニッパチの悩み、確実な取り立て──経営と取引
5 流通の川下、ファッションの川上──商品と作業
6 モード商の終わりと近代的ファッション産業の始まり

 第2章 マネキンは映す―現代都市パリの生成とブランド戦略(朝倉 三枝) 
1 マネキン小史
2 都市の現代化とブティック
3 新型マネキン登場―写実主義から様式化へ
4 アール・デコ展―ブランド戦略としてのマネキン

 第3章 性は規制される―警察令にみる近代フランスの異性装(新實 五穂)
1 女性と異性装―異性装に関する史的研究
2 1800年11月7日の警察令
3 警察令と異性装の動機
4 警察令にみる異性装の表徴

 第4章 エチケットで身をたてる―礼儀作法書にみる近世・近代フランスのモード(内村 理奈)   
1 礼儀作法書の誕生から断絶、そして復活―処世術書から家政書、女子教育書へ
2 モードと宮廷作法
3 身分社会を支える男性の規範(コード)とモード(17世紀)
4 家庭生活を支える女性の規範(コード)とモード(19世紀)
5 服装規範の意味の変容とジェンダー
6 処世術としてのモード

 第5章 祝祭に演じる―15世紀フランスの仮装舞踏会「モーリスク」
 (原口 碧)    
1 祝祭・儀礼のなかの服飾
2 仮装の踊りの一幕 
3 モーリスクの衣装
4 異国趣味と敵対意識のはざまで
5 外交問題のなかで共有されるモーリスク・モムリー

第Ⅱ部 モードの歴史の道具箱 
1 遺産目録 
2 遺体調書 
3 会計帳簿(宮廷)
4 会計帳簿(商業文書)
5 戯曲 
6 商業年鑑
7 小説・戯曲 
8 年代記・回想録
9 ファッション雑誌 
10 ファッション写真

 あとがき 注 参考文献 図版一覧 索引