Il faut cultiver notre jardin

近世フランス史・フリーメイソン史研究に関するブログです。新刊情報などをまとめています。

【文書館紹介】エロ―県文書館

モンぺリエにあるエロー県文書館Archives Départementales de l'Héraultを訪れたので、需要はなさそうですが、紹介記事を書いておきます。

エロー県文書館は2012年9月にオープンしたPierresvivesと呼ばれる市民のための文化・スポーツ複合施設の1階(フランス式)に入っています。2004年に女性としてプリツカー賞を初めて受賞したバグダッド生まれの建築家Zaha Hadid氏が設計したそうで、宇宙船のような雰囲気を醸し出しています。

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文書館に行く場合は、受付の横で荷物を預け、透明のビニールバッグに移し替える必要があります。エスカレータを上った先が文書館です。

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閲覧室に入室するためには、ウェブサイトで事前登録préinscriptionをして、アカウントを作成しておく必要があります*1。このアカウントを通して文書の請求などを管理するので、アカウント名とパスワードは大切に保管しておかねばなりません。閲覧室に入り、カウンターで身分証明書を提示し、登録手続きを完了してもらえば、利用可能になります。

文書の請求は、閲覧室内に備え付けられた二台のパソコンから自分のアカウントにログインをして請求することになります。一度に5つまで請求でき、30分に一度、注文が受付されることになります。新しくできた文書館であることもあって、全体として非常に快適な作業環境が実現されていました。また、文書館のスタッフの方々も非常に親切でした。

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ただ一つ不便だったのはマイクロフィルムの閲覧です。マイクロフィルムスキャナーでマイクロフィルムを読み込み、アプリケーションを通してパソコン上で作業する形式で、非常に高画質・高機能な閲覧を可能にしてくれています。USBメモリを持参していれば、その場でPDFやjpeg形式で電子化することも可能です。しかし、このアプリが原因不明のエラーでよく落ちる。スタッフの方と辛抱強くトラブルに対処しながら作業することになり、数十枚の書簡の複写に3~4時間要することになりました。

というわけで、エロー県文書館を訪れる場合は、お目当ての史料がマイクロフィルム化されている可能性も念頭において、USBメモリを持参すること、そして、作業時間には余裕を持って滞在期間を設定することをお勧めします。