Il faut cultiver notre jardin

フランス近世史・革命史・フリーメイソン史研究に関するブログです。新刊情報などをまとめています。

フリーメイソン史

ラインアルター『フリーメイソンの歴史と思想』について(4)

今回は、ラインアルター『フリーメイソンの歴史と思想』第4章の冒頭、74頁左段『旧き義務」第二条の訳について、問題点が多いと思われるため、私なりに訳し直してみたいと思います。なお、ラインアルターは、本書で一貫して1723年の『旧き義務』(中世石工の…

ラインアルター『フリーメイソンの歴史と思想』について(3)

引き続き、ヘルムート・ラインアルター(増谷英樹・上村敏郎訳)『フリーメイソンの歴史と思想:「陰謀論」批判の本格的研究』(三和書籍、2016年)について気になった点をまとめます。今回は第4章です。 第4章 74頁左段『旧き義務」第二条。ラインアルタ…

ラインアルター『フリーメイソンの歴史と思想』について(2)

前回の記事に引き続き、ラインアルター『フリーメイソンの歴史と思想』(三和書籍、2016年)の訳について気付いた点をまとめておきます。今回は、第三章の冒頭、1723年にロンドンで印刷公表された『フリーメイソン憲章』(いわゆるアンダーソン憲章)に収め…

ラインアルター『フリーメイソンの歴史と思想』について(1)

遅ればせながら、ヘルムート・ラインアルター(増谷英樹・上村敏郎訳)『フリーメイソンの歴史と思想:「陰謀論」批判の本格的研究』(三和書籍、2016年)を落手し、読み進めています。インスブルック大学の元教授で、ドイツ語圏フリーメイソン研究の大家で…

[文献リスト]日本語で読むフリーメイソンの歴史

歴史学や文学の研究者による著作を中心に、学問的に信頼できる文献をリスト化してみました。網羅的ではありませんが、フリーメイソン史を真面目に勉強してみたいという方はぜひご活用ください。今後も更新していくつもりです。フリーメイソン史の概説書・入…

[時事]エマニュエル・マクロンがイルミナティ陰謀論の標的となったのは何故か

エマニュエル・マクロンは、5月7日夜、大統領選の勝利が確定すると、ルーヴル美術館の中庭にある「ピラミッド」の前で勝利を祝う集会を開催しました。その様子を見たツイッター民が、マクロンの当選はイルミナティの陰謀であるとつぶやき始め、ハフィント…

[時事]フランスのフリーメイソン団体が大統領選を前に異例の声明

2017年4月13日、フランスの七つのフリーメイソン統轄団体が、十日後に予定されているフランス大統領選の第一回投票をまえに、極右政党「国民戦線(FN)」が擁立する候補者マリーヌ・ルペンに投票しないよう呼びかけるという、異例の共同声明を発表しました。 …

フランソワ・オランド大統領のフリーメイソン生誕300周年記念式典への出席

2月27日、フランソワ・オランド大統領は、パリ9区カデ通り16番地にあるフランス大東方会(Grand Orient de France)を訪れました。フランス大東方会とは、1773年に発足したフランス最大のフリーメイソン統轄組織(obédience)です*1。大統領の訪問の目的は、…

【新刊】ラインアルター『フリーメイソンの歴史と思想』

フリーメイソン史研究の大家ラインアルターの翻訳が出るようです。期待大です。ヘルムート・ラインアルター(増谷英樹・上村敏郎訳)『フリーメイソンの歴史と思想:「陰謀論」批判の本格的研究』三和書籍、2016年4月20日。Helmut Reinalter,Die Freimaurer,Mü…